きららニュース

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【総合進学コース】『押しフルーツ』でSDGs!

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普通科Ⅰ類総合進学コースでは『情報デザイン』という授業の中で、地域の方々ご依頼のあったポスターやチラシ、そしてSNSのムービーを作ってきました。この春には大和高田市の特産野菜をPRするリーフレットを制作(下記リンクからご覧ください)しました。

◎大和高田市特産野菜_3つ折りパンフレット【表】面.jpg
◎大和高田市特産野菜_3つ折りパンフレット【裏】面.jpg
《こうしたリーフレットなどの制作のご依頼を受け付けております。授業の中で進めていきますので、ご希望通りにいかない場合もありますが、詳細に関するお問い合わせは 0745-22-8315(高校職員室)までお願いします。》

 そうしたご縁の中で、更なる特産品である『古都華』を扱った企画にチャレンジすることになりました。

大和高田市松塚で農園を経営しておられる『UEDAいちご工房』さんでは、イチゴの栽培に取り組んでおられます。冬から生産してこられた『古都華』は6月になると出荷を終え、来年度に向けての準備が始まります。役割を終えた苗は廃棄されることになるのですが、それでも最後の力を振り絞った苗は実を付けます。その実を使って新しい製品を創るというのが今回の企画です。"押し花"の制作法に倣った"押しフルーツ"で、スマホケースを彩ることになりました。

6月9日、『UEDAいちご工房』さんでイチゴを大量に採集し、まずは美味しくいただき、食べきれない分は自宅にお土産に! そして学校に戻り、とっておきの粒を新鮮なうちにいろいろな切り口でカットし、水分を取って乾燥機をかけながら押します。作業場となった理科室が甘い香りと押しイチゴへの期待に満ちあふれた、その次の日...。

これほど日本の梅雨シーズンを恨めしく思ったことはありませんでした。『古都華』の甘みと瑞々しさを堪能したのは私たちだけではありません。押したはずのイチゴはカビて"真っ黒"に...。4月に他のイチゴで試した時はうまくいったのですが、『古都華』の糖度と水分量は私たちの想像を超えていました。すぐに『UEDAいちご工房』さんに再採集をお願いし、今度は完熟していない小粒の実を出来るだけ薄くスライスし、こまめに水取紙を換えるなど試行錯誤を繰り返してようやく完成にこぎつけました。

スマホケースのデザインを考える上で、イチゴを引き立てる脇役が必要となりました。そこは「全日本学校環境緑化コンクール」で準特選(国土緑化推進機構会長賞)の栄冠に輝いた本校キャンパス、春から色とりどりの草木が咲き誇っています。咲き終わった「アンネフランクのバラ」の花びらなどを押し花にし、それぞれのバランスを取りながらスマホケースに配置。レジン(液体硬化樹脂)を塗布しては、少しずつUVライトで固定していきます。初めての作業で、思うようにいかなかった生徒もいましたが、おおむね満足のいく出来上がりとなりました。

人々の味覚を存分に楽しませてきたイチゴが捨てられることなく、別の用途でも人々の目を楽しませてくれることが出来る。リユースやリサイクルを提唱するSDGsが提唱する概念を大切にし、総合進学コースではこうしたチャレンジを続けていきたいと思います。

最後になりましたが、田植え作業でお忙しい中、この企画を支えてくださった『UEDAいちご工房』の皆さま、大変ありがとうございました。