きららニュース

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LGBTIQに関する教職員研修会を開催しました

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 本校では質の高い教育を提供するため、教職員の研修会を定期的に実施しています。多様化する学校教育現場に、より適切な対応ができるようにと今回は、『性と生を考える会』より、中田ひとみ先生を講師にお招きして講演会を開催しました。

 山田勝美校長より講師先生のご紹介があり、中田先生が、学校現場におけるセクシュアル・マイノリティをメインテーマに講演されました。
 世界的な視野で見たときに、LGBTIQが受け入れられている国がどれほどあるのか。同性結婚は世界21ヵ国で認められている一方、処罰になる国が80以上もあるという現状。近畿圏内での動き、レインボーフラッグの意味等、セクシュアル・マイノリティに対しての世界の動きを話されました。そこから「学校現場にある生徒たちの性の多様化」「それに対して教員ができること」という、教育現場における具体的な内容へと話を展開されました。

 ひとえに「性別」と言っても、①身体での判別、②心の性別、③社会的な性別、④好きの性別、という見方があるという話。性同一性障害という言葉が消えかけていること、病理というイメージから脱出したいと思っている人たちがいること、その動きがあること。けれども、その人たちが性別の変更をする際に、厳しい条件があるということ。ジェンダークリニックに相談に来た人の3割が自殺未遂経験者であったこと。身体の性別にあわせることの苦痛を感じている生徒がいるということ・「男らしくしなさい」という言葉が傷つけているという現状、修学旅行のお風呂で悩む、学校のトイレで悩む・・・。「自分の思いを口に出してしまうことが親不孝になってしまう・・・」と、悩みながら自分を封じ込めて生きる生徒・・・。

 そのようなお話を聞く中で、どういう形で教員がバックアップできるかという話になりました。例えば、保健体育の思春期の教育で、「思春期になると、異性を好きになるのは自然なことです」という文言を読んで、「同性を好きになる私は異常なのかな・」と思う生徒がいるかもしれない。教員がそれを感じて安心させてあげないといけない。「同性を好きになる人もいるんだよ。と言ってほしかった。」という生徒の心に安心を与えていく。「異常じゃないんだよ」という付け足しの一言、これが大切になっていくということを深く教えていただきました。質疑応答でも教職員から次々と手が挙がり、授業を展開する上で具体的に気がかりな点について教えて頂き、得るところの大きい研修会になりました。