きららニュース

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藍染め体験をしました!

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 総合進学コースの教育内容が来年からICT、服飾文化、英会話を三つの柱にパワーアップします。

 その準備のための体験として、家庭部の生徒六名が大和郡山の箱本館「紺屋」さんで藍染めをさせて頂きました。城下町であった大和郡山には商工職人さんが集う町があり、鍛冶町、綿町などを地名にもその名が残っています。"紺屋町"も藍染めのために作られた水路が通りに現存しています。町屋の風情をがいまだ残る「紺屋」さんも江戸時代から続く藍染めの旧家です。

 染料は"天然灰汁(あく)発酵建て"という昔からの方法で、染料の発酵状況を見ながら数回染色を行い、思いの色や模様に染める伝統工法です。今回はハンカチを染める体験をしました。まず、染めたくないところを割り箸、洗濯ばさみ、石ころ、クリップ、輪ゴム、フィルムケースで覆います。初めての作業に戸惑う生徒もいましたが、流石家庭部の生徒たち、手際よく思い思いの仕込みをしました。続いて藍ガメの中で布を広げ、藍の染料が染み渡るように浸します。化学染料ではなく、微生物の力を借りての染物であるため、藍ガメの中で布を優しくゆっくりゆらゆらと揺らします。

 数分後、藍ガメから上げた布は濃い緑色をしていますが、空気に触れ、水洗いしている間に藍色に。そして再び藍ガメに浸けて同様の作業を繰り返した後、薄い藍色に染めたいところのクリップやフィルムケースを外して改めて藍ガメの中へ。

 最後に酢につけて色どめをし、アイロンがけをして完成となりました。生徒たちは自分で染めたハンカチを見て喜びの声を上げながらも展示してある見本の染め方を講師の先生に尋ねる姿が見られました。90分という短い体験でしたが、原料を作る職人さん、還元菌を育成し染料の力を回復させる職人さん、また見事な模様を作り上げる職人さんと、さまざまな形で生きる伝統を感じた体験でした。