本校では食文化コースの誕生に合わせて、葛城市内で採った桑を使ったお茶やパンを試作し、また幼稚園の保護者の方々と一緒に伝統的手作りみそに取り組んできました。いよいよそうした"食文化"を広く皆さんに味わっていただく機会として、『夢フェスタ in 葛城』に参加しました。

　今回、こうした催しに参加できたのは、葛城市内の耕作放棄地に、柚子、桑などを植え、景観保全と地域の活性化に取り組んでおられる「寺口ファーム」の方々のおかげです。當麻寺境内の一等地に「寺口ファーム」の販売テントがあり、その一部をお借りして、奈良文化高校のお店を開くことが出来ました。

　 　本校の生徒が作った桑茶には寺口ファームが考案された商標『桑姫』の使用を認めてもらい、生徒が考案したオリジナルラベルで販売しました。また手作りみそにも「ならぶんかみそ」と名前をつけ、生徒考案ラベルを貼りました。

　さらに「桑姫パン」は、家庭科の授業で、生徒が桑の葉を練り込んだパン生地を美味しく食べられる研究をした成果として完成したもので、ベーコンチーズ味とあずき味の二種類があります。この生徒のアイデアは葛城市内のパン屋さんである「あけぼのパン」に製品として焼いていただき、この日の店先にも並べたところ大好評でした。 　これらの販売や「桑姫」試飲の提供には、本校から「ミス桑姫」の五名があたりました。

　桑は、鉄分が煎茶の２倍以上、カルシウムは牛乳の２７倍、また美肌効果の高い亜鉛や食物繊維が豊富で特に女性の健康と美を促進させると言われています。さらにガン予防、高血圧対策、肝機能改善、肥満防止など成人病予防にも効果があるとの実験結果も報告され、最近注目の食材です。またみそも無添加で深い味わいだと好評をいただきました。 　今後も奈良文化高校では食育を進める中で成果として生まれる製品を皆様に提供させていただくことがあります。見かけたらぜひ足を止め、ご覧いただけると幸いです。